北浜校ブログ

2026/04/10

小6算数 大田

よみトレ

桐光学院の小学生の授業は「よみトレ」。国語については文章読解を中心に進めます。教科書に掲載されていない文章,つまり初見の文章を読み,設問に対する答え方を指導していきます。

算数は,文章問題を解いていきます。今週前半は,文章を読んで得た情報を1つの式に表して答えを出す,ということを進めていきました。

国語も算数も,「読む」ことを重要視して授業を進めています。では,「読む」とはどういうことなのか?

頭の中に浮かんでいるのか

例を挙げて考えてみます。例えば,自室の本棚でたまたま目についた本〔『詳説 世界史研究』 山川出版社〕のパッと開いたページの文章からの引用。

>>前1500年頃,中央アジアからカイバル峠を越え,インド=ヨーロッパ語系の牧畜民であるアーリア人が,北西部のパンジャーブ地方に侵入し始め,先住民を征服し,あるいは先住民と交わりながら,牛を飼育しつつ大麦を栽培する農牧生活を始めた>> 引用終わり

難しい漢字がほとんどありませんから,文章を読むということなら,ほとんどの人が読めます。しかしながら,この文章を読んで,頭の中に像・イメージが浮かんでいなかったら,読めてはいません。それでは文字を追っただけです。

カイバル峠は地図上のどこにあるのか,インド=ヨーロッパ語系の牧畜民とはどのような人たちなのか,パンジャーブ地方ってどこにあるのか,どんな人たちが先住民だったのか,征服/先住民と交わるとは何なのか・・・こういうことがわかっていないと,文章の内容がイメージできず,字面を追うだけの読みになってしまいます。

この文章の場合なら,地図帳で調べたり,地理や歴史の本を読んだり,インターネットで検索したりして調べれば,イメージが浮かぶ読み方になります。では,算数の文章問題の場合はどうすればいいのか。

式が書けない生徒に対して

式が書けない生徒に関しては,2つのことが考えられます。1つは,問題文〔の字面だけ〕を読んで,どのような状況なのかイメージできていないということです。2つ目は,ある程度イメージはできているけれど,それをどう表現する(式に表す)のかがつかめていないということです。

このような状態のときに,言葉だけで説明しても生徒にはなかなか伝わりません。だから,状況をイメージしやすいような図を描いたり描かせたりします。その図でもイメージできなければ,違う図にしてみる。そうすることで,文章を読んだときにその状況を頭に浮かべる訓練,読み取った情報を整理する訓練になると考えています。

式が間違っている生徒に対して

式が間違っていた生徒に対して気をつけているのは,頭から否定しないことです。

式や答えが間違っているわけですから,それを受け入れることはできません。しかし,受け止めることならできます。大人でもそうです〔少なくとも私はそうです〕が,たとえ自分が間違っていたとしても,頭から否定されると腹が立つものです。ましてや,大人と子ども,教師と生徒という関係の中で全否定されると腹が立つ前に相手を怖いと感じたり授業を受けるのが嫌になったりするのではないでしょうか。

間違っていた式の内容を見て,「もしかして○○○というふうに考えたのかな?」「ここまでは正解なんだよ,おしいなあ」と話をしながら,図を書いたり,もっと単純なパターンの問題を出したりして,自分の間違いに気付けるように促しています。

こういう対応をしていけば,質問がしやすい先生になれる という考えもあります。

蛇足かな?(ダジャレ)

ここまで書いてくるうちにダジャレの神が私に降りてきました(笑)

問題文・設問の字面だけではなく,意味を考え,イメージを思い浮かべ,情報を整理するトレーニングが生徒にとっての「よみトレ」です。

では,教師にとっての「よみトレ」とは何か。

理解度,イメージできているかどうか,どのように間違ったのか,こちらの説明が伝わっているかどうか,などの生徒の状態・状況をしっかりと把握して「読み取れ!(命令形)」ということだと思います。

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