2025/10/25
こんにちは、英語担当の柴田です。先日、ネットをみていたら上智大学名誉教授の吉田研作氏の話が掲載されていました。そこには、現学習指導要領は単なる英語の「知識」や「技能」の修得に重きを置くのではなく、その「知識」「技能」を使って「思考し」「判断し」「表現する」ことを求めており、そのためには聞いたことについて自分の言葉で解釈したり、読んだ内容について人に伝えたり、書いた内容について説明できなければならない。つまり、英語を学ぶのではなく、英語でコミュニケーションしながら学ぶことを求めている、とあります。
また、吉田氏は「今の生徒は金魚鉢の中で育てられている。エサをあげたり鉢を洗ったりしてあげないといけない。大海に出ると死んでしまう。つまり先生に頼り切っている。これでは一人だけで英語でコミュニケーションはとれない」と言っていました。確かに、理想はそうだと思います。生徒が独自に勉強し習得してくれたら教師としてそんな楽なことはありません。しかし、実際の現場に入るとそうはいかないと思います。なかなか覚えられずに英語を習得しようというモチベーションが下がってしまう生徒がかなりおります。先生方は生徒が自主的に学べるよう努力していますが、実際はほとんどが助けを必要とする生徒ばかりです。単語を覚える場合は発音などを繰り返し練習してあげて、家でもそれを再現できるまで持っていく、やはり中学校のうちは手をかけてあげなければならないと考えています。そして、入試の時期にようやく自力でで入試問題を解けるようになるという具合に、とにかく手間と時間をかけなければ英語は身に付きません。よく書店で「3週間で身に付く」などのうたい文句の付いた書籍を見かけますが、英語を習得するのはそう簡単なことではありません。やはり努力と覚悟が必要なのです。
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