2024/02/11
昨日のブログで神様に合格までは祈らなかったと書きました。それには理由があります。この話は約10年前,はじめて天竜校の校舎長としてブログの一本目にも書いたことで,私の中でとても印象深い思い出です。
高校時代,大学の合格発表が終わり卒業を控え,友達の家に泊まっていた時のはなしです。夜,枕を並べて寝るときに,京都大学という東大の次に(同じくらい?)難しいとされる大学に受かった友人が
「俺が受かった時に,母ちゃんが神棚にむかって『ありがとうございました』って言ってたんだよ。俺があんなに頑張ったのに・・・」
と言ってワンワン泣きました。私はびっくりしました。私は進学校といえる高校には通いつつも,その子はバスケ部の友達で,週末はいつも遊びにいっていたし,よく神戸や大阪などに遠出もしていました。登下校も一時間同じ電車に揺られていましたが,その間ずっとおしゃべりしていました。仲が良かったのもありますが,一度も「勉強が忙しい」と言って断られたことはありませんでした。私は京大に受かった話を聞くまで,いや,この涙を見るまで彼の裏での努力をまったく気づいていませんでした。本当に頑張るってこういうことなんだなと思いました。
間違っても私は神様や宗教を否定している訳ではありません。その友人のお母さんの行動も悪いとは思いません。ただこの思い出がひっかかって,神様にお願いするのはひかえているんですよね。
受験生もこんな涙をながせるならいいですよね。
稲田でした
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