2025/05/03
こんにちは。
私が教師として駆け出しの頃,「教師5者論」というのを先輩教師からしつこいくらいよく聞かされました。教師が多角的な役割を担わなければならない,という考え方です。
5者とは,
学者:教科の知識を深く理解し,生徒に分かりやすく伝える
医者:生徒の学習の悩みや,勉強での問題点を把握(診断)して適切にサポートする
易者:生徒の個性や適性を見抜いて将来の進路をアドバイスする
役者:生徒を引き付ける話や,生徒の前でさまざまな感情を必要に応じて演出する
芸者:学びの場を明るく楽しい雰囲気にできる
若い教師の頃は,これって大変なことだ!こんな自分にできるのかしらと重く感じていました。
でも確かに過去に教わった自分が好きだった先生は,以上の点において間違いなく長けていました。
その人たちとは程遠いところにいた私も,自分なりに,わかりやすく教えるための練習も勉強もして,生徒の前では明るくふるまい,話のネタを探したりしてここまでやってきました。でもこれって到達するところがあるのではなく教壇に立つ以上常に努力し続けなくてはいけないことなのだな,と最近は感じています。
受験道場という言葉に対し,我々は「教師道」をつきつめていきます。
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