北浜校ブログ

2023/06/11

「湯桶読み・重箱読み」(中3生用) 大田

土曜日の質問

昨日の土曜日は午後5:00から校舎開放して自主勉強会。

学校のワーク類を進めている生徒,ズバトコを進めている生徒から,いろいろな質問がありました。

何人かの生徒から同じ質問をされました。中3生の学校の国語のワークからの質問。

「湯桶読みと重箱読みの区別がつきません」

質問をしてきた生徒に対しては,説明をしながら,見分け方のポイントを裏紙に書いて渡しました。

「複数人から質問があるということは需要があるのでは?」

と考えて,朝からプリントを作っていました。今日の対策で渡します。テストに出るかは知らんけど,テスト範囲にはなっていますし,学校の宿題のワークに問題が載っていますからやっておいた方がいいでしょう。

湯桶読み・重箱読み

湯桶(ゆ・トウ)読みとは,二字熟語の一文字目を訓読みで読み,ニ文字目を音読みで読む読み方。

重箱(ジュウ・ばこ)読みとは,二字熟語の一文字目を音読みで読み,ニ文字目を訓読みで読む読み方。

ということは誰でも説明すればすぐにわかってくれます。問題は

音読みと訓読みの見分けが難しい

というところです。

だから,昨日の質問に対しては,音読みと訓読みの見分け方に関して裏紙にメモをして渡したわけです。

見分けが難しい理由

日本漢字能力検定協会のwebsite,「漢検博士」のセリフを引用

おおざっぱに言うと,中国から入ってきた発音をもとにするものが「音読み」で,もともと日本にあった言葉に漢字をあてた読み方が「訓読み」なんだ (引用終わり)

歴史の教科書では,漢字が日本に伝わったのは古墳時代だとされています。

今は令和やで

令和の時代を生きている私達にとって,その言葉が,古墳時代以前に日本にあったかどうかなんてことはわかりません。だから,現代人の感覚からすると音読みのように思えるけれど実は訓読み,その逆で訓読みのように思えるけれど音読みという漢字がけっこうあります。特に日常的によく使う言葉ほど,そういうことが起きます。

じゃあどうすりゃいいか。「これは絶対に音読みだ」というパターンを覚えることが第一。第二には,紛らわしいものをいくつか丸暗記すること。この二つをやればだいたいのものはなんとかなります。

このパターンは音読み

①「~ン」は音読み

②拗音(ようおん・小さいャュョ)が入っている場合は音読み

もともと(古墳時代のころ)は日本になくて,中国から入ってきた発音をもとにするものが音読み。

「ン」や「小さいャュョ」の発音は,このころの日本にはなかったらしい。

ということは,上の①と②は中国語発音をもとにした読み方だから音読みということになりますね。

たとえば,「本(ほん)」は耳で聞いて意味がわかりやすいので,訓読みじゃね?と思う人がいるかもしれないけれど,「ン」で終わっているので絶対に音読み。こんな感じで考えていくことができます。

これだけですべてのものを区別できるわけではありません。紛らわしいもの,現代人の感覚では区別するのが難しいものは覚えてしまうしかない。

で,紛らわしいものの一覧を早起きして作成したので今日の対策で中3生に配布します。

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