2026/04/11
桐光学院では3月からが新年度。けれども,世の中は4月からが新年度。今週,入学式や始業式がありました。学年が変わり,クラスも変わりました。
これから新しい生活が始まります。そういうなかで頭に浮かぶのは,「苟に日に新たに 日日に新たに 又日に新たなり〔まことにひにあらたに ひびにあらたに またひにあらたなり〕」という中国の古典の言葉。
なんか毎年このネタを書いているような気がしますけれど,それくらい大切だと思っています。実際,この言葉を社訓にしている会社も世の中にいくつかあるようですし。
この言葉は,儒教の書物の中で最も重要とされている四書五経(『論語』『孟子』『大学』『中庸』『詩経』『書経』『礼記』『易経』『春秋』)の『大学』にある言葉です。
中国の殷の時代に湯王(とうおう)という立派な王様がいました。(儒教では,理想的な君主のうちの一人とされています)。この湯王は,洗面のための器に「苟日新,日日新,又日新」という文字を刻みました。
そして,顔を洗うたびにその文字を見て,政治に取り組む姿勢をあらためたそうです。そして立派な王となりました。
なぜ,洗面のための器に刻んだのでしょう? 朝起きたときに顔を洗う。顔・身体をきれいにするとともに心も洗う。顔を洗いながら昨日までの心の垢も洗い流す。そして新しい一日を新しい気持ちで過ごす。そういう考えで,洗面のための器にこの言葉を刻んだのでしょう。
今日は中3の内申点アップ説明会があります。中3生の皆さんに対して,これからどのように過ごしていってほしいのかを話します。
話を聞いて,今までと行動を変えていってほしいと思います。ただ,行動の変化を継続するのはなかなか難しいことです。そういうときにこそ「苟日新,日日新,又日新」を思い出すといいと思います。
朝,顔を洗うなどの支度をするときに,今日という新しい一日を新しい気持ちで過ごそうと,ちょっと考えてみるだけで結果は変わってくるのではないでしょうか。
私も朝起きて顔を洗うときに,この言葉を思い出すようにしています。ただ,冬はヤバい。起きてすぐに顔を洗おうとすると水が非常に冷たい。冷水で顔を洗うほどの根性がないので水が温まるまでちょっと待つ。
で,少し心配なりました。殷という国は黄河流域に発達した国だから,南方の国ではありません。冬に水が冷たくなかったのだろうかと紀元前16世紀(今から約3600年前)に生きた人物のことが心配になりました。
けれども,すぐに思い直しました。大丈夫,水は冷たくなかったはずだ。
なぜなら,名前が 湯王 なのだから(笑)
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