北浜校ブログ

2025/10/16

中2テスト対策の中の対話   大田

雨温図の問題

”日本の気候”が北浜中2年の実力テストの範囲に入っています。

日本の気候を,月ごとの平均気温と降水量から6つのパターンに分類。テストでは,雨温図を見て6つのパターンのどれにあてはまるのかがわからないといけません。

ただ,これが生徒にとってはなかなか難しいです。たとえば,同じ”日本海側の気候”でも,山形・新潟・富山・金沢・福井・鳥取・松江・・・でそれぞれ雨温図の形が微妙に違います。

これらの都市の雨温図が,すべて”日本海側の気候”に分類されるということを見抜けるようにするには,日本海側の気候とはどんなものなのか理解できていないといけません。

教科書に掲載されている説明を生徒に分かるように全体に向けて説明し,その説明で”理解”し,すぐに問題に対応(その雨温図が,日本の気候の6パターンのうちのどれなのかを間違えずに認識)できる生徒は非常に少ないです。少なくとも私の過去の経験では。

対話

説明を聞いてわかった(わかったつもりになった)だけでは,問題に対応するのは難しいです。だから,問題演習が必要です。多くの問題を解くことで,いろいろな”形”の雨温図に触れることで,感覚的に選べるようにする必要があります。

けれども,それもできる生徒とそうでない生徒がいます。だから,テスト対策の問題演習の時間で”対話”をするようにしています。

私「内陸の気候ってどんな特徴があるんだっけ?」

生徒「・・・」

私「じゃあさあ,内陸って海から離れてるじゃん。そうすると湿った空気が届きにくいよね。雨が多いと思う?それとも少ないとおもう?」

生徒「少ないと思います」

私「正解で~す。じゃあ,この(雨温図の)中から,とりあえず雨が少ないものを選んでみ。ところで,雨温図を見て,雨が少ないかどうかってどこで判断するんだっけ?」

生徒「●▲◇で見分けます。だから,これとこれとこれが降水量が少ない雨温図です」

私「オッケで~す。で,陸地は温まりやすく冷めやすいんで,夏と冬の気温差が大きいのをこの中から選べばいいよ」

生徒「じゃあ,(答えは)ウ?」

私「だ~い~せ~い か~い」(←お前はリアクション芸人かっ?)

時間がかかっても

今週の火曜日の中2の社会のテスト対策は上に書いたような形で,一人一人の生徒に対して,1対1で”対話”をしながら進めました。

非常に時間がかかります。要領よくやっていかないとなかなか回れない。けれどもこういう形で進めています。

そんな面倒くさくやらずに,さっさと答えを教えて,そんでもって”覚えなさい!”と指示すればいいじゃんという考えもあります。その考え方もよくわかる。けれども,こんなに時間がかかることをする。なぜそんな面倒なことをするのか。

上に書いたように雨温図は,たとえば太平洋側の気候として覚えた都市のものが必ず出題されるわけではありません。だから,出題された雨温図がどの気候のものなのか,自分で考えないといけない。考えなさいと指示をしても,考える術(すべ)がないとそれは難しいです。

話は雨温図だけではありません。1ランク上の点数が取れるようにするために,絶対に必要だと私が思うのは,「習ったのとちょっと”形”が違う問題,習ったのとだいぶ”形”が違う問題,習っていない(習った覚えのない)パターンの問題に対して,すぐに降参するんじゃなくて自分の力で考えて何とかする習慣をつける」ということです。

たとえ時間がかかったとしても,自分の力で考えるためのきっかけをつくるために,このように対策を進めています。

 北浜校BLOG 一覧へ 
Page topPage top