2025/06/24
自宅で作業をするときには,「52-17の法則」を使っています。この法則は,52分間の作業と17分間の休憩を交互に繰り返すことで集中力と生産性を高める時間管理術だそうです。
先日,17分間の休憩の時間に動画サイトを見ていて,ある言葉が気になりました。見ていたのは,スポーツ選手などの有名人に対する英語のインタビュー。リスニングの練習になるかもと考えて見ていたというか聴いていました。
さすがに私ごときの英語力では,インタビューの内容の全てを理解できるわけではありません。ただ,disciplineが重要だと何人かが言っていたのはわかりました。
disciplineってたしか規律とか訓練という意味だよな,と思いつつ,一応 辞書を調べてみました。
手元にある英和辞典によると「disciple(弟子)の教育が原義」と書いてあります。名詞としては「訓練・鍛錬・修養・規律・しつけ・風紀・規制・抑制・自制・懲罰・学問の分野」という意味がある。
英英辞典によると,いろいろ意味が書いてあるが,インタビューで言っていたのはこれかな。「the ability to control your own behavior, so that you do what you are expected to do. 」
self-disciplineを参照しろと書いてあったのでそちらも調べました。「the ability to make yourself do the things you know you ought to do,without someone making you do them」と書いてありました。
「やれって誰かに命令されなくても,やらなきゃいけないってわかっていることを,自分自身にやらせる能力」がself-disciplineだそうです。
なるほど,成功してそれなりの社会的地位を得た人は,このself-disciplineを重要だと考えているのですね。
話はぶっとんで,「20万年前に誕生し,現代人に直接つながる人類は新人といいます」と歴史の教科書に書いてあります。
その20万年のほとんどを,人類の祖先は,狩りや採集の生活をしてきました。狩りや採集の生活では,食料の獲得が不安定。だから,余分なエネルギーを使わないように常に「省エネモード」で生きてきた。身体や脳や精神に「負荷」がかかると余分なエネルギーを使うので,なるべくそういう「負荷」は避けるようにしてきた。
そういう生活を何万年も続けてきたので,人間には「負荷」を避ける ということがプログラミングされていると,私は勝手に思っています。そのプログラムは現代人の中にも存在していると思っています。
「負荷」を避けるという態度は,狩りや採集の生活を行っていたときには有効だったけれど,現代社会で生きていくためにはあまりプラスにはなりません。少なくとも勉強面においては,「負荷」を避ける態度やメンドクサイという思いは最大の敵です。
だから,一流のアスリートだけでなく,われわれにもself-disciplineが必要だと思います。
じゃあ,結局どうすりゃいいんだよ。そもそも,self-disciplineなんて難しそうなことできないよ。と思うかもしれません。
まず,こう考えてみましょう。多くの人がself-disciplineがあまり身についていない。その中で,自分がある程度身につけたら,周囲の人に勝てますよね。差をつけることができます。
そして,いきなりカンペキを目指さないことです。できることからやっていく。例えば月曜日は◯時になったら必ず机の前に座るとか,火曜日は塾はないけれど◯時までに桐光に来て勉強を始めるとか。
勉強がたとえ30分で終わってしまったとしてもかまいません。やらんよりはなんぼかマシ。
self-disciplineを身につけるための行動を起こすことが大切。少しずつ自分をコントロールする能力を高めていけばいい。
と,偉そうなことを書いていて,やらなきゃいけないのにやっていないことがあるのを思い出しました。
そろそろ出勤しようっていうのに,食器は洗ってねえし,洗濯物もたたんでねえし,花瓶の水はかえていねえし,掃除機もかけていねえし,ベッドメイキングもしていねえ。
「self-discipline」と紙に書いて壁の目立つ所に貼っておかないといけないのは私自身かもしれません。
Copyright(C) 桐光学院. All rights reserved.