2025/01/23
中学のときだったか高校のときだったか,国語の授業で「他人事」の読み方を教えてもらった覚えがあります。
授業の中で「たにんごと」と読んだら,それは間違いであると指摘されました。正しい読み方は「ひとごと」。最近ではこの字を「たにんごと」と読む人は多いですけれど,「ひとごと」が正しい読み方です。
字を見ればわかると思いますが,この言葉は「自分には関係ない,他人のこと。よそさまのこと」という意味です。
ヒトゴトの反対で自分事(じぶんごと)という言葉を使う人もいますが,もともとそういう言葉はないようです。我が事(わがこと)が他人事の反対語です。まあ,言葉というものは時代によって変化していきますので,どうでもいいっちゃどうでもいいのですけれど,もしも国語のテストで出題されたら注意してくださいね。
勉強のやり方というか心構えに関して,他人事の勉強をやっているのか,我が事の勉強をやっているのか,生徒によって大きく違います。
他人事の勉強とは,宿題になったからやる・強制されたからやる・怒られたくないからとりあえずやる・ノルマになっているからあと〇〇分やらなきゃいかん,という心構えでやる勉強。
我が事の勉強は,この問題(の類似問題)がテストで出たときに絶対に正解できるようにしないといけないという気持ちから始まります。できるようになりたい・絶対に覚えたい・やっているうちに時間が経つのを忘れた,という感じの勉強。
全くやらないよりも,強制されてでもやる方が絶対にいいのはもちろんです。ただ,”他人事の勉強”よりも”我が事の勉強”の方がさらに効果が上がります。当たり前といえば当たり前ですけれど。
さすがに受験生は”我が事の勉強”をする生徒が増えています。解説を読んでもイメージができないものは聞く。質問に対してこちらが説明をしても,自分自身の中で納得できない場合はとことん粘る。前回できていなかったものを解き直して覚えようとする。もともとやっていた生徒もいますし,最近になって勉強のやり方が変わった生徒もいます。
ただ,受験生にもかかわらず,まだ”我が事の勉強”ができていない生徒も中にはいます。自主勉に来てもココは魔法の場所ではないのでいただけで点数は上がりません。自主勉や授業中の問題演習の中で個人的に話をしていきます。
その一方で,”もう”我が事の勉強ができるようになっている生徒もいます。中2で自主勉や個別授業に来たときに,非常に丁寧に問題を解く。丁寧とは,問題を解いた後の対処のことを言っています。記述問題の解答はコレでいいのか,ダメならばどこがダメなのか,徹底的に質問しています。納得がいかない場合はとことん粘ります。
私が教えている社会に関しては,我が事の勉強ができているなぁと感じる中2の生徒が何人かいます。実際,そういう生徒は1月の学調で高得点が取れていました。
他人事の勉強 ⇒ 我が事の勉強 に変化する/変化させる のはなかなか難しいですが,授業や個別,自主勉のときに積極的に声をかけていきます。
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