2025/01/31
以下の問題について何人かの生徒から質問がありました。
この問題で使われている資料は,少なくとも生徒の皆さんが使っている教科書には掲載されていません。教科書に載っていませんから,たぶん習ったことはありません。習ったことがないので何のことかわからずに質問にきたのでしょう。
しかも,現代人には読みにくい漢字とカタカナが交じった文になっているのでさらに読みにくくなっています。
こういう問題に関しての質問で,答えそのものを教えても何の意味もない。
『見たことがない,習っていない ⇒ わからない』となる思考パターンを変えてもらうような質問対応をしないといけないと思っています。
「こんな資料を見たことないよね」
「はい」
「けどね,この資料の中に社会の授業で習ったことがある語句があるけど,それはどれ?」
「連合国軍総司令部です」
「そうだよね。GHQだよね。じゃ,GHQに関することで知っていることを言ってみそ」
「えっと・・・農地改革・・財閥解体・・日本国憲法・・」
「いいですねえ,よく覚えていますね。んじゃ,資料の”大コンビネーション”の前後を読んでみようよ。そうすりゃ答えがわかりますよ」
「”大コンビネーション”ノ解体・・・あっ,答えは財閥か」
私は答えを言っていませんし,説明もしていません。私は生徒に質問をしていただけです。そして最初はわからなかったけれど,生徒は自分の力で答えを見つけることができました。
見たことがない問題にぶつかったときに,えっ,コレなんだろうという気持ちが誰でも頭に浮かぶと思います。問題はそう感じた後にどうするかということです。
『見たことがない⇒ならってません⇒わかりません』というような ものの考え方をするのではなく,上に書いたように,とりあえず自分の知っていることやわかることはないか考える。そして,そこから何とか答えにたどり着こうという姿勢が大切だと思っています。
「習ってません!!」という姿勢から卒業して,「何とかわかるところ/わかりそうなところ から手をつけてみよう!!」という姿勢を身につけていけば,入試で有利になると思います。
そして,この姿勢もまた,日々の勉強の中で培っていくしかありません。
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