2025/01/10
中2の学調対策授業で何人かから質問があった問題。
”割合”のイメージや感覚がつかめている人にとってはサービス問題のような問題ですが,わかっていない人にとってはちょっとキツい問題だと思います。
「A県が答えだと思ったんですけど,解答が違っていました。なんでですか?」
「それって米の”産出額”が最も多い県ですよね。この問題は”割合”が最も高い県を聞いてるので・・・」
その後,私の頭の中にある”割合のイメージ”を伝えて考え方を説明しました。
「計算が大変なんですけど,どうしたらいいですか?」
「これね,算数とは違って正確な答えは要らないんだよね。最も高いものを選べばいいんだから・・・」
この場合も割合のイメージを伝え,考え方を説明しました。
1422÷2536 412÷615 262÷508 261÷413 やっていることは間違っていないのですが,これをテスト中にやると時間がかかります。また,テスト中の”焦りの原因”を自ら作ってしまうようなものです。もちろん,暗算が超得意な人は別ですけれどね。
「A県は2536のうちの1422なので,1422/2536と分数の形にしたらいいと思うんだけど納得できる?」
「なんとなくわかります」
「B県は412/615じゃんね,A県の1422/2536とは分母が違うのでこのままじゃ比べられない。」
「そうですね」
「B県の分母と分子を4倍して通分すればA県の分母とほぼ同じにならない?」
「B県の方が割合が高いですね」
「C県とD県を分数で表すと分子が1しか違わないので見た瞬間にどちらが大きいか答えがでない?」
「あっそうか」
・・・・以下省略
とりあえず分数を使って説明したら納得してもらえました。ただ,こういうことをたったの1回やっただけではなかなか感覚は身につきません。だから,こういう問題が出てきたら習ったことを試してみることが必要ですね。
分数を使うという考え方以外に,比を使ってやってもいいし,他の方法でやってもいい。とにかく自分が納得できて感覚的に扱いやすいやり方でやればいいと思います。
「く・も・わ」(ひ・き・わり)しかしらないと,割合がからんだ地理の問題で時間をロスしてしまいかねません。
時間のロスやテスト中の混乱を防ぐために,このタイプの問題を生徒から質問されたときには,生徒の一人一人の”感覚”に合い”納得”のできる方法を説明するようにしています。
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