2024/09/19
中3の公民でも中2や中1の地理でも出てくる学習内容として”食料自給率”があります。
テストでは,自給率とはどんな数字なのかが分かっていないといけません。辞書や教科書に載っている「自給率とは何なのか」という説明を丸暗記しているだけでは対応できない問題もあります。自給率に関しての”感覚やイメージ”が湧いていないといけません。自給率の「コウシキ」に当てはめて計算しようとするととんでもなく時間がかかるけれど”感覚やイメージ”がつかめていれば素早く答えを出せる,というタイプの資料問題が入試で出題されることがあります。
そういう感覚やイメージを身につけてもらえるような説明・解説を授業中にしています。文章にするとなかなか伝わりにくい(相手に合わせて”やりとり”の中で説明しています)ので,ここには書きませんけれど。
自給率に関する”感覚やイメージ”をつかむこと以外で重要なのは,日本の品目別自給率のだいたいの数値を覚えておくことです。米,野菜,肉類,果実,魚介類などの日本の自給率はそれぞれ約何%なのかを覚えておいた方がいいでしょう。
生徒の皆さんは,家族とスーパーに行ったときにちょっと気にしてみるといいことがあります。それは,
食料品の産地を確認してみること
です。〇〇県産とか△△(国名)産とか書いてあります。
例えば,日本の自給率は 野菜>肉類 となっています。スーパーの野菜コーナーと食肉コーナーで売られている食料品の産地を確認した経験があると,野菜よりも肉類の方が外国産が多いということに気づくでしょう。外国産が多いということは自給率が低いということです。
ただ単に「野菜>肉類(自給率)」と覚えるよりも,自分の経験から「ああ,言われてみりゃその通りだなぁ」と納得して覚えた方が記憶は定着しやすいと思います。また,実感をともなう知識は応用がききやすいです。
ということで,ときどき授業中に上に書いたような話をすることがあります。
「スーパーに行く機会があったら,産地を確認しよう!」と話しています。
産地だけでなく価格について注目してみるとさらによいですね。先月よりも価格が高くなっているのはなぜだろう?
どういうときに価格が高くなるのだろう?
これも地理の勉強になります。「複数の資料から読み取る記述問題」向けの勉強にもなります。
とは言ってみたものの,実行する人は少ないかも。そして,こういうアドバイスを素直に実行する人は強い。
まあ,私も他人のことはあまり言えません。だいたい自分自身が子どものころにはそんなことをやらなかったですし,そもそもスーパーでは「試食コーナー」にしか興味がなく,スーパーの中を何周かして(試食1回目のフリをするため)試食をするような子どもでしたから。
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