北浜校ブログ

2024/05/17

小学生”読みトレ”と高校入試の問題  大田

社会と国語

下の文は,ある都道府県の公立高校入試の設問です。

「社会」の入試問題なのですが,知識なんて全然聞いていません。グラフから読み取れることとして正しいか間違っているかを答える問題。(グラフは省きます。)

この問題文を読んで私はこう思いました。

文が長いわ!

これは地理の知識を聞いているわけではないし,グラフそのものは簡単に読み取れるグラフだし,結局 出題者が試したいのは文を読む力じゃね?

テストのときは,いつもと精神状態が違います。(まあ,そうならない人もいるでしょうけれど)。テストには時間制限がある。そしてたいていの場合は焦る。その焦りの中で,長めの文を読んでその意味を読み取り,時間内に処理できる力を求められているのかもしれませんね。

社会に関してはこんな感じの入試問題を出題する都道府県が多いですね。だから,文を読むことに小学生のころから慣れておかないといけませんね。

そのための「読みトレ」です。

地理と算数

高校入試の地理の問題を解くためには”算数”も必要です。そのときに絶対に必要なのが,算数で習う”比”や”割合”です。

これが分かっていないと簡単に騙されて,間違った選択肢を選んでしまいます。

たとえばこれ。正しいか間違っているかを判断する問題。昼夜間人口比率とは,夜間人口を100としたときの昼間人口の値であると問題文に書いてありました。

アは,間違っていることがすぐに見てわかります。イが正しいのも見ればわかる。

ウは,割合や比が感覚的にわかっていないとハマるかもしれませんね。夜:昼=100:◎。◎の部分が昼夜間人口比率だと問題文に書いてあります。(夜間人口を100としたときの昼間人口の値=昼夜間人口)。比率〔◎の部分の数字〕が100より小さい区があります。

つまり,昼間人口の方が少ない区がありますので,これはウソだとわかります。

もしもこの問題を宿題にしたら,エに関しては多くの質問があるでしょうね。昼間人口なんてどこにも書いていないのにどうやって判断すりゃいいのか?・・・・・比をつかえばよくね?

図ⅠからX区の昼と夜の人口の比は,夜:昼=100:約400。図ⅡからX区の夜間人口は約25万人。Xの昼間人口をXとして比の式を作ると・・・

100:400=25万:X

1:4=25万:X

他の区もこんな感じで比の式を作れば,おおよその昼間人口が計算できます。もちろん,比や割合が感覚的にわかっていれば,こんな式を作らなくても,もっと楽に解けますけど。

しかし,比がイメージできていないと この問題でハマる可能性大。限られたテスト時間の中で時間を使いすぎて焦りの元になってしまうかもしれませんね。

社会は暗記科目ですけれど,丸暗記だけではどうすることもできない問題も多く出題されます。

ということで,小学生のうちから比や割合の”感覚”を身につけておく必要があります。

そのための「読みトレ」です。

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