2024/04/13
全てのクラス・すべての学年で授業を丁寧に行おうと心がけています。その中でも新中1の授業は特に丁寧に。
こちらの指示が本当に全員に通じているのか,1つ1つ確認をとりながら進めています。他の学年と比べて授業進度をそれほど気にしなくてもよい。また,相手は少し前まで小学生だったわけです。中学生相手の授業に慣れてもらうためには少し時間が必要です。
例えば「◯◯ページの△△を見てください」という指示に対して,すぐにそれをやる生徒と少し時間がかかる生徒がいます。クラスの全員が1回の指示で素早く揃う というのはなかなか難しいです。
限られた時間の中で学習効果を上げるために,指示を1回で”通す”ことがどうしても必要です。1回で通せるように,新中1の授業はできる限り丁寧に進めています。
木曜・金曜は新中1の授業の後に新中2の授業をしました。そこでの感想。1年間 塾で勉強してきただけあって新中2はさすがに”反応”が素早いわ,こちらの話を聴く力が高い。学年末の新中2塾生全員の平均点(社会)が高かっただけあるなあ(東中 学校平均点プラス10点 ,北中 学校平均点プラス16点〔50点満点〕)。
聴く力は塾の授業だけではなく,学校の授業でも役に立つはず。学習内容を聴くということと授業態度という点で。
授業の中で内容を説明した後で問題演習。新中1の授業では,これもできるかぎり丁寧にやらないといけない。これは指示を1回で通すこと以上にやらないといけない。
だから問題演習中はマンツーマンで見ています。観察しています。手が止まっている生徒,フリーズしかけている生徒に声をかけています。丸付けの仕方,丸付けした後の対処についても説明しています。
手が止まってしまう理由はいくつかあると思います。
問題(設問)の文章の意味がわかっていない読めていない。短期記憶ができていない。”反射”で答えが出せるまで頭の中に”回路”や”イメージ”ができていない。似ているものの区別がついていない・・・など。
設問が読めいていないと思われる生徒に対しては,私が設問を読む。設問を読んで,この問題では何を聞いているのかを説明する。それでも答えが出てこない場合は別の理由(短期記憶不足・イメージ不足など)が考えられるので別の対応をする。
短期記憶ができていない生徒には復唱をしてもらいます。
私「本初子午線,言ってみて」生徒「本初子午線」これを数回繰り返す。私「経度0度の経線は?」生徒「本初子午線」。「はい,覚えたね。数問後に似たような問題が出てきますので答えられるかどうか確認してね」。
他の生徒の問題演習を見て教室内を1周してきたあとで,「ところで,イギリスのロンドンを通る経線はなんていったっけ?」と,本当に頭の中に入ったのか確認しています。
とにかくしつこく繰り返し聞いていきます。しつこく繰り返すことで頭の中で”回路”ができるでしょうし,そうなれば”反射”で答えを出せるようになるでしょう。
イメージがわいていない生徒にはワークやプリント,板書したことをまとめた生徒のノートなどの中の図を見せる。
「『地球の中心から地表を見たときに,地球を南北に分ける角度』っていうのはこれのことです」と図を見せる。図を見てもらうことで言葉とイメージをリンクさせる。言葉とイメージがリンクできていないものは,たとえ丸暗記できたとしても 忘れやすいしあまり役には立たない。こちらが話したことと それを聞いて相手が頭の中で思い浮べたもの がある程度一致しているかどうか ということはとても重要だと思います。
似ているもの区別がついていない,例えば緯線と経線ってどっちがどっちだったっけ?という場合は,語呂合わせ(くだらないダジャレ)を教えてみる。
しゃべっているとき(全体向けに説明しているとき)よりもしゃべっていないとき(問題演習を見て回るとき)の方が忙しい。
来週から新中1の個別授業が始まります。社会の個別授業は問題演習を中心に実施します。
新中1の社会の個別授業では,学習内容を身につけるということ以上に問題演習の”型”を身につけてもらうことを主眼において進めていくつもりです。
こちらの想定よりも多くの申込みがありました。みんなやる気があって素晴らしいですね。
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