北浜校ブログ

2023/06/22

ミスや「ど忘れ」との戦い 大田

自然災害への備え

生徒の皆さんが現在使っている地理の教科書のp150~151には,自然災害に関することが書かれています。中2で習います。

防災や減災,公助自助共助に関する内容が教科書に掲載されています。そして,定期テストなどで出題されます。

日本は自然災害が多い国ですので,それに対する備えを,中学生の頃からしっかりと考えてもらいたいという意図があるのでしょうね。

「もしものとき」のためにあらかじめ備えておくことは大切です。それが起こったときにはどうするのか,どのように対応するのか事前に準備しておく。決めておく。

テストでも「もしものこと」が起こり得ます。いつもならやらないようなミスをしてしまったり,覚えたはずのことが頭に浮かばなかったりする。テスト中はプレッシャーがかかって,いつもとは精神状態が違います。だからミスやド忘れが起こりやすい。

起こりやすいから,事前にそれに備えて工夫しておくことが必要ではないでしょうか。

ミスが少ない生徒の問題用紙

定期テストが終わった後には,定期テスト問題を持ってきて質問する生徒が増えます。そのときに,その生徒の問題用紙がどんな感じになっているのかを見ます。

また,塾で行う模擬試験では試験監督中に生徒の問題用紙がどのようになっているのかを見ます。

その生徒の書いた解答を見ることと同等以上に,問題用紙をどのように使っているのか確認することが重要。

1つ言えるのは,ミスが少ない生徒の問題用紙には,

① 設問に線が引いてある

② 解き直しの跡がある

問題作成者は,「何を答えてほしいのか」ということと「どのように答えてほしいのか」というということを設問(問題)にしっかり書いています。答えてほしいことと全く違うことを書いたら◯はもらえませんし,このように答えてほしいと書いてあるのにそれを守らなかったら☓になります。当然です。

そんなことは誰でも知っているわけですが,上に書いたようにテスト中はいつもと精神状態が違う。だから設問(問題)に書いてあることと違うことをするというミスが発生する。

このミスは自然災害と同じで誰にでも起こりうる。自分を信じる心は大切ですが,こういう面では自分を信じすぎないほうがいいです。

ミスが少ない生徒は,ミスへの備えとして設問(問題)に線を引いている。何を聞いているのか,どのように答えなければいけないのか,という箇所に線が引いてある。

安定的に点数が取れる生徒は,できたはずの問題で点数を落とさないための工夫をしています。

そういうことを全体向けに話してもなかなか伝わりにくいということがあります。そのときは「そうですね」という感じになりますが,テストになると「熱く」なってしまって忘れてしまいがち。また,「線を引きなさい」というと線を引くという行為のみを行い,何のために線を引いているのかという本来の目的がぶっ飛んでしまうこともある。

授業中の問題演習のなかで,個々人にその都度しつこく今まで以上に話していきます。

ど忘れ対策①

ど忘れ(覚えたはずのことがなかなか思い出せない,頭に浮かばない状態)も,テスト中に起こり得ます。似ているものの区別がつかなくなることもあります。

例えば,採点をしていて,1年で何回見るかわからない間違い⇒朝延。朝廷と書きたいんでしょうね。延と廷は字が似ていますから間違える生徒が非常に多いです。一度しっかり覚えたつもりでもテストのときにはあやふやになったり素で間違えたりする。

そんなときのために

意味を覚えておく

廷の字は宮中(皇帝や天皇が住んでいる所)の儀式を行う場所(にわ)という意味。宮中の中庭という意味。延だっけ?廷だっけ?とあやふやになったら,朝廷の廷はもともとは儀式を行う「庭」という意味なのだから,ここから广をとって廷。このように覚えておけば役に立つかも。

そういえば,自分の大学入試のときにも「意味」に戻って助かったことがありました。数学の試験の時に急に自信がなくなった。公式があやふやになってしまった。これでいいような,間違っているような・・・

このままだと大学1年生になれずに高校4年生になってしまう。まずい。時間はかかるけれど,自分で公式を導こう。どういう理屈でこの公式ができているのか,授業で習ったことを思い出しながら計算してみよう。ギリギリで助かった。2次試験は制限時間が長めだったのでよかった。意味を覚えていたのでなんとかなった。ただの丸暗記だったらまちがいなくアウトだった。

ど忘れ対策②

ど忘れ対策の②は

ゴロ合わせ

ゴロ合わせは覚えにくいものを何とか覚えるときに使えますし,ど忘れしてしまったときに思い出すのにも使えます。

私が授業中にくだらないオヤジギャグやダジャレを言うのは,このためです。もしもの時に語呂や駄洒落で記憶を呼び起こす。

「◯◯/覚え方」とネットで検索するとおもしろい語呂合わせが見つかることもあります。自分でつくるのもアリです。わけがわからないものになっても自分がわかっていればええです。他人にはわからない呪文のようになってもいいです。

そういえば,世界史を習った時に「マ・テ・サ・プ」という呪文を唱えていたのを思い出しました。

ペルシャ戦争の順番(マラトンの戦い⇒テルモピレーの戦い⇒サラミスの海戦⇒プラタイアの戦い)を忘れてあやふやになることがよくありました。忘れたときのために,それぞれの戦いの一文字目を並べて「マテサプ,マテサプ,マテサプ」と唱えることにしていました。他人には何のことかわからない「呪文」のようになっていても,自分に通じていればいいんです。

失敗を防ぐ

地理の教科書には,自然現象によって被害が及ぶのを防ぐ=防災,被害をできるだけ小さくする=減災 と書いてあります。

テストでも,本来なら点数を取れるはずのところがとれなくなることを防ぐ工夫と減らす工夫が必要です。

そして,テスト前には周囲の人からのサポートを受けることができますが,テスト当日には公助も共助もない。自助しかない。テスト中は自分でなんとかするしかありません。だから工夫をしないといけない。

教科内容を説明するだけではなく,こういう工夫を授業内外でもっと話していきます。

自分自身の子どものころを思い出しても「見直しなさい」と言われただけでは見直しませんでした。具体策をその都度その都度「現場」で話していきます。

 北浜校BLOG 一覧へ 
Page topPage top